私の構文論遍歴

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Twitter:@ysandesuka

大きくふたつ→陳述論かnot陳述論か
(詳しい流れは、仁田義雄氏『ある近代文法研究史』に記載されてる)

陳述論よりしか読んでない私

山田孝雄
『日本文法論』日本文法論 - 国立国会図書館デジタルコレクション
『日本文法学概論』日本文法学概論 - 国立国会図書館デジタルコレクション

→ネットでは非常に読みにくいand原本でも読みにくいため、近年に出版された『日本文法要論』がオススメ
日本文法学要論 (山田国語学入門選書) https://www.amazon.co.jp/dp/4902854562/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_11NAW12M22D8S57S6NXE

山田孝雄氏の文法は、「統覚作用」(統覚作用の言語における現れが「陳述」)が非常に大きい
→尾上圭介氏は山田の「陳述」は「述べ言い切る」という意味で術語ではないとする。

『日本文法事典』の「山田文法」を見れば何となく分かるかもしれないです。あと、そこの参考文献

文法理論の諸流派の尾上圭介氏によるまとめ(外観)
https://bibdb.ninjal.ac.jp/SJL/getpdf.php?number=1370200340

山田文法に対して、時枝誠記の文法論
国語学原論<上・下・続〉』
→何れも文庫で出てる(Amazonでポチろう)
国語学原論〈上〉 (岩波文庫) https://www.amazon.co.jp/dp/4003815017/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_PV62PA2FWBX55PR0B32E

国語学原論 下 (岩波文庫) https://www.amazon.co.jp/dp/4003815025/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_B0JCECR8R0D00F762DQ5

国語学原論 続篇 (岩波文庫) https://www.amazon.co.jp/dp/4003815033/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_2YN49ZZ9F1VJ2P98VJQG

『日本文法口語篇・文語篇』
日本文法 口語篇・文語篇 (講談社学術文庫) https://www.amazon.co.jp/dp/4065190096/ref=cm_sw_r_cp_api_glt_i_QV80CY0AEJG5REWAD03W

・言語過程説(ソシュール批判したりするけど、大体誤解に基づいているため服部からの批判がある)
・時枝「詞という概念過程を経たもの(=客体的なもの)を辞という概念過程を経ていないもの(=主体的なもの)が包み統一することにより文は成立する」
→文末辞の統一作用
「同じ陳述論じゃーん!」
→誤解の広がり(実際は理論からして全く違うため、陳述とまとめて良いものでは無いと思う)
時枝誠記以降の運用論に足を踏み出した陳述論を【戦後陳述論】ということもある<補足的に〉
〇時枝論争
佐藤喜代治(1949)
「言語過程説について疑問」
https://bibdb.ninjal.ac.jp/SJL/getpdf.php?number=0020170300
時枝誠記(1949)
「「佐藤喜代治氏の「言語過程説についての疑問」に答へて」
https://bibdb.ninjal.ac.jp/SJL/getpdf.php?number=0040700740
服部四郎(1957)
「言語過程説について」
・時枝(1957)
服部四郎教授の『言語過程説について』を読む」
・服部(1957)?
「ソスュールのlangueと言語過程説」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gengo1939/1957/32/1957_1/_pdf

<補足終わり>

時枝誠記氏は、「文末辞の統一作用」を文成立原理とする
時枝氏は、詞と辞は明らかに異質なものとして捉える→詞辞非連続論
→これへの批判と擁護

詞辞連続論
大野晋(1952)
「言語過程説に於ける詞・辞の分類について」
阪倉篤義
『日本文法の話』
渡辺実
『国語構文論』他、数点論文
「詞と辞」
「辞の連続-述語をめぐる四要素との関連において」
永野賢
「詞と辞の連続論・非連続論について」
https://bibdb.ninjal.ac.jp/SJL/getpdf.php?number=0720560630
菅野宏(1953)
「言語過程説に於ける詞辞」
https://bibdb.ninjal.ac.jp/SJL/getpdf.php?number=0160650760

(関連)
所謂、詞と辞の区別から降りたもの??

金田一春彦(1947)
「不変化助動詞の本質(その一)(その二)」
→これに対して、尾上氏の再考がある
『不変化助動詞とは何か』
叙法論を元にしたもの

個人的には、青木伶子氏『現代語助詞「は」の構文論的研究』においての格文法から、北原保雄氏なども追っています。
未だに読めていないものも多い(特に南不二男氏や寺村氏など)ので、面白い文献の情報等があれば教えてください。